『サージェント・ペパーズ』40周年


今年は、ビートルズの名盤『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Bandサージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド)』が発売されて、ちょうど40年です。まさに、「It was 40 years ago today」です!

前年、日本公演などを終え、コンサート活動をまったく行わなくなったビートルズが、スタジオでじっくり作ったこのアルバムは、いろいろと意義深いです。

まず、1つのテーマに基づいて作られたコンセプトアルバムであることが挙げられます。当時のアルバムは、大抵シングルヒット曲の寄せ集めに、捨て曲を収録することが多かったです(今もそういうことはありますが)。これ以外の彼らのアルバムでは、『Beatles For Sale』(1964)『Rubber Soul』(1965)『The Beatles』(1968)からは、当時イギリスでシングルカットされた曲はありませんでした。つまり、アルバムとシングルは別だという進歩的な考えをもっていました。

次に、全世界共通のジャケット及び収録曲で発売されたことは重要です。ビートルズのそれまでのアルバムは、イギリスオリジナルと、アメリカで発売するアルバムのジャケットや収録曲が異なっていました。しかも、それがビートルズ側の許可を得なかったので、アーティストとしてのプライドが傷つけられていました*1

改めて、ビートルズの才能の素晴らしさを実感できるアルバムです。個人的には、「When I'm 64」「She's Leaving Home」が好きです。


※ちなみに、このアルバムの中国語訳は、『胡椒軍士孤独心倶楽部楽隊』と言うそうです。以前、直訳ロックで話題になった王様は、『胡椒軍曹の寂しん坊楽団』でした(笑)。

*1:今でこそ、日本盤のみのボーナストラックが収録されることはありますが、これはアーティスト側の許可を得ています。