飯田線の旅まとめ
この2月から3月にかけて、飯田線(愛知県豊橋と長野県辰野町を結ぶJR東海の路線)に4回乗って来ました。
1.急行「能登」で上野−直江津、
快速「妙高」で直江津−長野、
中央線普通列車で長野−松本−岡谷、
飯田線普通列車で岡谷−元善光寺−湯谷温泉−豊橋、
東海道線普通列車で豊橋(以下略)−東京
2.東海道線快速で東京−熱海、
東海道線普通列車で熱海−静岡−浜松−豊橋、
飯田線普通列車で豊橋−豊川、
翌日に飯田線普通列車で豊川−小和田(こわだ)、
飯田線普通列車で戻って小和田−湯谷温泉−豊橋、
東海道線普通列車で豊橋(以下略)−東京
3.中央線快速及び普通列車で中野−立川−岡谷、
飯田線普通列車で岡谷−木ノ下(伊那松島の次の駅)、
翌日に飯田線普通列車で木ノ下−駒ヶ根−大海(おおみ)、
徒歩で大海−鳥居−長篠城−本長篠、
飯田線普通列車で本長篠−下山村、
徒歩で下山村−伊那上郷、
飯田線普通列車で伊那上郷−伊那新町−岡谷、
中央線普通列車で岡谷(以下省略)−中野
4.千代田線と小田急で大手町−代々木上原−小田原、
東海道線普通列車で小田原−沼津、
翌日に東海道線普通列車で沼津−静岡−豊橋、
飯田線普通列車で豊橋−新城−三河東郷、
徒歩で三河東郷−鳥居−長篠城、
飯田線普通列車で長篠城−桜町、
飯田線普通列車で戻って桜町−下山村、
徒歩で下山村−伊那上郷、
飯田線普通列車で伊那上郷−伊那新町−岡谷、
中央線普通列車で岡谷−塩尻、
中央線普通列車で戻って塩尻−甲府、
翌日に中央線普通列車で甲府−大月、中央線特別快速で大月−中野
このうち縦断は2回で、1が南下、2が北上です。
まず1では、元善光寺と湯谷温泉に寄りました。他に、夜行急行「能登」に乗る目的もありました。485系ボンネット型車両による定期運行がこの3月12日で廃止された、およそ3週間前に乗りました。以前は、この電車で直江津で降り、快速「妙高」で長野に6:50に着くと、長野発6:56飯田行き及び上諏訪行きの快速「みすず」に乗って、乗り換え無しで飯田まで行けました。しかし、2007年3月18日のダイヤ改正で、飯田行きの電車は長野発6:33となり、「能登」「妙高」で乗り継いだ場合は間に合わず、6:55発の松本行きに乗り、松本乗り換え後に、岡谷でようやく長野を先に出発した飯田行きの列車に乗ることが出来ます。
2は、最初に豊川稲荷に行きました。そして、秘境駅としておなじみの小和田駅に寄りました。雨上がりの澄み切った空気の中、絶景を堪能しました。辰野方面だと3時間待ちなので、30分後に来た豊橋方面に乗り、湯谷温泉に寄りました。
3では、いわゆる「下山ダッシュ*1」を試みたものの失敗しました*2。
4では、次の電車に乗ることを目標に、下山村で降りて伊那上郷までゆっくり歩くという、下山ダッシュならぬ「下山ウォーク」が出来ました。そして、桜町で行われていた、7年に一度という飯田市名物「お練りまつり」も見て来ました。大勢の人でにぎわっていました。
さらに、新城市にある設楽原歴史資料館に寄り、戦国時代の1575年に起こった長篠の戦い(織田信長・徳川家康連合軍と武田勝頼軍との戦い)当時の火縄銃などを見て来ました。また、資料館屋上から古戦場や山々を見渡して来ました。以前、長篠城駅近くにある「長篠城址史跡保存館」は行ったことがあり、こちらは前から来たかったので願いが叶いました。
1と2で寄った湯谷温泉は、1では「炭焼料理・露天風呂 お食事処ゆかわ」、2では「鳳来ゆ〜ゆ〜ありいな」でした。
3と4は、たつの(辰野)荒神山温泉の「湯にいくセンター」に入りました。
この4回の旅を振り返って、飯田線の旅は、目標を決めることが大切だとよくわかりました。
まず、通常の切符で行くか、JRの時期限定切符「青春18きっぷ」で行くかを決めます。次に、縦断か、どこかの駅に寄るかを決め、縦断の場合は北上か南下か、駅に寄る場合は、そのまま行くか、戻るか。
今回で言えば、まず1は、通常の切符で、「東京都区内(上野)発−東北線−高崎線−上越線−信越線−篠ノ井線−中央東線−川岸−飯田線−東海道線で東京都区内(蒲田)着」の「連続乗車券」を使いました。2と3では、それぞれ2枚ずつ「18きっぷ」を使いました。4では、東京メトロと小田急及び小田原−根府川(日付変更駅)間190円の切符を併用しました。縦断の1と4のうち、1は南下で元善光寺と湯谷温泉に寄り、4は北上で三河東郷、長篠城、桜町、下山村、伊那上郷、伊那新町に寄り、いずれもそのまま進みました。一方、駅に寄った2と3のうち、2では豊橋と小和田の往復、3は大海まで南下してから再び北上して、下山村や伊那新町に寄りました。
また、下山ダッシュをする場合、下山村から行くか、伊那上郷から行くか、実際に走って同じ電車に乗るか、同じ電車にこだわらずに歩いて行くか、ということもあります。ダッシュをする場合は、じゅうぶん車に気をつけることが大切です。特に、夕方のように交通量の多い時は避けるべきでしょう。また、必ずしも同じ電車にこだわるだけではなく、ゆっくり歩いても30〜40分程度で行けるので、歩いて次の電車に乗るのもなかなかいいと思いました。
最後に、飯田線へのアクセスをどうするか、という問題が出て来ます。
以前のように、定期夜行快速の「ムーンライトながら」や定期夜行急行「アルプス」が運行されていた頃は、豊橋や辰野(もしくは岡谷)で早朝に降りて飯田線に乗ることが出来ました。また、上に書いたように、つい最近までは、上野−金沢間を結んでいた、定期夜行急行「能登」で直江津で降りて、1で旅をしたように、長野−松本−岡谷を乗り継ぐことも出来ました。
しかし、急行「アルプス」は2002年12月1日、定期「ムーンライトながら」は2009年3月13日、定期「能登」は2010年3月12日のダイヤ改正で、それぞれ姿を消しました。各列車は、春休み、夏休み、年末年始など多客期のみの臨時列車としての運行となりました*3。しかも、下り「ながら」は豊橋に止まりません。より正確に言うと運転停車はしても、客の乗降は出来ません。2度臨時「ながら」に乗って、豊橋で時間稼ぎのために止まっていることがわかり、残念な気持ちになりました。次の停車駅名古屋で降りて豊橋まで戻って来ると7時になってしまい、豊橋6時発の飯田線始発列車に乗れません。このことがあってから、飯田線の旅に臨時「ながら」を使おうとは思わなくなりました(どのみち、繁忙期の運行なので指定席が容易に取れない、というのも理由の1つです)。
現在、愛知県では、第二東名高速道路建設などの工事現場に出くわすこともあり、飯田線沿線にも開発の波が迫っていることを実感しました。
それでも、何とかして飯田線にアクセスすれば、そこには、天竜川など素朴な自然の風景が待っています。これからも、時間に余裕がある時は飯田線に乗って、絶景と温泉と神社仏閣めぐりなどを楽しみたいと思います。